ごあいさつ

 

名誉支部長 鎌田 宗州

 

この度の東日本大震災により被災された皆様には心よりお見舞い申し上げますとともにお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
一日も早い復興を願っております。
ここ数年来、さまざまな観点から人間としての“品格”が問い直されております。このことは時代の空気がモノの豊かさからココロの豊かさへ、また人々の価値観が外見の美から内面の美へとその軸足を確実に移しつつある証にほかありません。
日本人によって古くから育て上げ磨きをかけられてきた独自の文化がいま再び脚光を浴び見直されております。その中の一つに“茶道”があります。
千利休を始祖とし師の孫である三代宗亘の子四男宗室を流祖として裏千家が成立して今日まで四百有余年脈々と続いています。
明治時代に入り十三代圓能斎が人々の心が茶道より遠のくのを嘆き女学校に始めてとり入れ女性の日常生活の礼儀作法として茶道隆盛の基礎を築きました。
こうした姿勢を受け継いだ十四代淡々斎は一層学校や職場にと茶道の普及に努め日本特有の茶道文化を身近なものとし美の追求と共に精神文化としての道学実の茶道を提唱されました。
特に仙台と裏千家の関係は淡々斎夫人嘉代子様が仙台出身であることにより一層親密になり昭和十年政宗公三百年遠忌法要記念として政宗公が小田原出陣の折、利休居士が南方録に記しているように茶道とは「仏に供え人にも施し我も飲む」の実践を昭和十年より毎月政宗公の逮夜の日二十三日に茶会が営まれてます。
昭和三十年名庭園を有す古利北山輪王寺に道元禅師の「半杓の水はわが為に用い、半杓の水は子孫の為に残さん」という教えにより茶禅一味の精神により仙台の茶道諸流関係者の賛同者により浄財寄進により落成した以後当流では毎月第一日曜日に茶会を催しています。
また大年寺茂ヶ崎に有る茶室仙庵は昭和四十四年十四代淡々斎夫人嘉代子ご母堂様が仙台市の名誉市民の称号を受賞された記念として昭和四十六年仙台市に寄贈され当流では毎年秋に市民茶会を実施し一人でも多くの市民の方々に茶道文化に触れていただく機会をつくっております。十五代鵬雲斎は戦争の悲惨な体験を生かし「一盌からピースフルネス」を提唱され平和を祈願し国内はもとより世界を行脚し日本文化の精神を紹介し国際親善と茶道文化の普及に努めておられ、平成十六年に十六代を継承された坐忘斎家元は先代、先々代の志を継ぎ道学実の実践と茶道文化の向上に邁進し今日に至っています。
このHPを通じて凝縮された伝統文化であることに気づかれ、その奥深さに触れる一方、実践を通して人間的な深みを身につけるための手がかりとなることが出来れば幸いです。

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